就職活動は学生にとって非常に辛い試練となりがちです。しかし、妥協を重ねてしまうと後悔することになるかもしれません。
総合職?一般職?どっちでもいいか!
正社員ならどっちでも変わらないよね?
というわけはなく、総合職と一般職(事務職)の壁はとても大きいです。
総合職は企業の根幹をなす、さまざまな業務を任される立場にあり、将来的には管理職や経営に携わる幹部として活躍することが期待されています。
その分、仕事の責任は大きく、給与水準も高くなります。
一方、一般職は総合職の支援をする立場にあり、事務処理を始めとした定型業務を正確かつ効率的にこなすことが期待されています。
長く働くことである程度の専門性が身につくという面はあるものの、定型業務が中心となるため、給与水準はあまり高くありません。
また、今の時代は、人材不足だ!売り手市場だ!転職して年収アップだ!といわれていますが、それは大抵が総合職の話です。
一般事務に関しては、有効求人倍率は0.3~0.5倍(出所:エン転職、doda)となっています。つまり、事務の求人枠1名に対して、就職希望者は2~3名いるという厳しい状況です。
給与を上げなくても人が集まっており、給与の低さが原因で離職したとしても次の人を雇用する、という悪循環が発生しやすい環境にあるかもしれません。
興味がある業界の仕事なら何でもいい!
業種・職種を気にせず、好きな業界だけで就職先を絞っていませんか?
業界だけみていると、仕事の軸がブレやすいので注意が必要です。
例えば、美味しいケーキが好きでケーキ業界で関わる仕事がしたいからといって、ケーキの型枠を作る仕事を選ぶということはほとんどないと思います。
極端な例に感じたかもしれませんが、音楽業界に関わりたいからレコード会社の事務、都市開発に関わりたいから不動産の営業など、目指していた業界と最終的に担当する業務がかけ離れていることはよくあります。
自分に合ってそうな仕事がいい!
自己分析してみましたか?
「自分に合ってそう」という感覚をできるだけ言葉で表現できるようにしておくと、就職した後に「ココ思ってたのと違う!」ということになりにくいでしょう。
自己分析で、自分が仕事に求める要素の優先度を決めてみるのがおすすめです。
- 会社理念
- 業界の将来性
- 業務内容
- 人間関係
- 福利厚生
- 年収
- 職場環境・立地
優先度が高いものを重視しながら就活を進めることで、入社前後の期待値のズレを小さくできます。
初任給が高ければいい!
基本給は?昇給額、賞与額は?固定残業代(みなし残業代)は?
初任給の数字は単純に比較できるものではありません。企業によって初任給に含まれているものが違うためです。
基本給だけの場合もあれば、固定残業代や各種手当が含まれている場合もあります。初任給を上げて新入社員を確保するため、その後の昇給額が少なくなったり、賞与ががっつり削られていたりというパターンもあります。
また、年俸制の企業は賞与を含んだ金額となっていることが多いですが、実は賞与は想定金額として掲載されており、評価で変動するということもあります。
さらに、福利厚生の金額は給与や賞与には反映されないため、実は住宅手当を始めとした福利厚生が充実している企業のほうが待遇が良いということもあります。
初任給の数字に踊らされず、実質的な待遇を見てください。
最後に
新卒というのは人生に一度きり。
新卒カードは最強のジョーカーであり、何にも縛られず経験も求められず、ほぼ自由に仕事を決められる絶好の機会です。
逆に言えば、後から大きく方針を転換しようとしても、その時にはとても大きなエネルギーが必要となるということでもあります。
自己分析・業界分析をして、ぜひ悔いのない就職先を見つけてください。
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