【業界研究】勝手に初任給ランキング!高給に潜む闇?

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近年の賃金上昇の流れと人材獲得競争の結果、高い初任給を提示する企業が増えています。しかし、額面上多く見えても、各種手当や固定残業代が含まれており、基本給ベースでは少ないケースがみられます。

みなし残業とは?

給与に「みなし残業」が含まれる場合がありますが、みなし残業にはいくつか種類があります。

そのなかでも、よくみられるのは「専門業務型裁量労働制」と「固定残業制」です。

みなし残業ありの企業であっても、どのような制度を導入しているかによって残業代の有無が変わります。

専門業務型裁量労働制

専門業務型裁量労働制は、業務に要した時間にかかわらず決められた報酬を支払う制度です。そのため、どれだけ働いても残業代という概念はありません。

ただし、労働時間は法令上で上限が定められているため(正当な企業であれば)上限を超えないように管理されます。

19の対象業務のいずれかに就いていて、労働組合などと労使協定を締結していると、企業は専門業務型裁量労働制を導入できます。

例えば、以下のような対象業務に就く人になります。

  • 研究員
  • 情報システムの開発・運用者
  • システムコンサルタント
  • 新聞・出版などの記者
  • 証券アナリスト
  • 士業の一部

専門業務型裁量労働制|厚生労働省

固定残業制

固定残業制は、時間外・深夜・休日労働の対価として支払われる割増賃金のうち、事前に合意して一定金額を支払う制度です。

固定残業制では、職業安定法5条の3に基づき、基本給、固定残業時間、固定残業代の計算方法、固定残業時間を超えたときに追加で割増賃金を支払う旨を明示しなければなりません。これは募集要項や求人票などに記載されます。

固定残業代を支払う際に、基本給に割増賃金を組み込む場合(組込型)と、基本給と別途で手当として支払う場合(手当型)があります。

固定残業制(組込型)の注意点

組込型で提示されている場合は、基本給が減少するケースがよくみられます。

残業代は時給をベースに計算され、時給は基本給をはじめとした毎月支払われるものをベースに計算されます。そのため、基本給が低いと時間あたりの残業代も少なくなります。

初任給が高い企業ランキング(月収30万~)

企業が金額を明示していない場合は、試算結果(緑文字)を示しています。正確な値ではありませんので、ご注意ください。

社名月収基本給固定残業代固定残業時間備考
地主株式会社500,000373,250126,75030H
ライズコンサルティング458,334339,114119,22045H
ベイカレント428,600317,600111,00045H月収=年収/14
サイバーエージェント420,000238,875181,125時間外46H、深夜46H
DeNA386,500271,250115,23045H諸手当55,000円
Ridgelinez380,000289,90085,10035H諸手当5,000円
アビームコンサルティング370,300370,300
レバレジーズ350,000212,220137,78080H
日本タタ338,000338,000
LINEヤフー336,000259,61676,38435H
オービック330,000330,000関東勤務、諸手当含む
オープンハウス330,000219,80080,20042H営業手当30,000円
フューチャー330,000237,30092,70050H
三菱商事325,000325,000
伊藤忠商事325,000325,000
第一生命321,410261,22060,190早出20H、時間外10H
Dirbato321,000218,785102,21545H
三井物産320,000320,000
リンクアンドモチベーション320,000236,80083,20045H
SMBC日興証券316,000279,000退職金前払給含む
楽天モバイル310,000235,44374,55740H
SCSK310,000255,80044,20020H諸手当含む
住友商事305,000305,000
丸紅305,000305,000
双日305,000305,000
NTTコムウェア302,190302,190
SBIグループ300,000300,000
楽天300,000227,84972,15140H
楽天証券300,000238,91261,08830H

※1:原則として学卒総合職だが、ジョブ型採用の場合は主たる職種

※2:一つの職種内で月収に幅が設けられている場合、最低月収を用いて試算

※3:定めがなければ、月平均労働日数20日と仮定

(個人的感想)

月収ではなく年収で提示されている場合、賞与込みで掲載されていると試算が難しい。

提示額が高くても基本給ベースでは大差なかったり、その後の昇給が期待できなかったりする可能性もある。初任給にとらわれず、企業理念や事業内容、職務内容を見るのも大切

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